「パンデミック・ヒステリー」を回避する! 陰謀論追っかけの効用とは?
陰謀論の種は尽きない
■陰謀論の種は尽きない
新型コロナウイルスが人為的に作られたかどうかの問題はさておき、目下のパンデミックが経済危機をもたらすであろうことは確実だ。このパンデミックによる経済活動の低下により税収は激減するどころか、経済活動低下による損失補償を政府は企業や国民に提供しなければならない。
ただでさえ、パンデミックが起きる前から、経済危機が起きることは話題になっていた。だからこそ、世界を牛耳る超特権層が、前々から予測されている(リーマンショックを超える)経済危機の責任を負わずにすむように、またも税金から自分たちを支援させるように、このパンデミックを利用しようとしているという説も出ている。(https://www.alternet.org/2020/03/we-know-this-script-naomi-klein-warns-of-coronavirus-capitalism-in-new-video-detailing-battle-before-us/)
2019年秋以降は、アメリカの有名企業のCEOが辞任する事件が数多く起きた。また、CEOやCFOの株式売却も多かった。(https://corporatebytes.in/ceos-who-quit-their-jobs-in-2019/)
この現象などただの偶然とは思えない。2020年のパンデミックを予期して、泥船になりそうな企業経営の責任から逃げたのではないかと疑われるのも無理はない。
◆混沌とした世界を理解する一助としての陰謀論
パンデミック・ヒステリーにならないために、しかしインフォデミック(デマ情報感染症)に陥らないように、私は新型コロナウイルスをめぐる陰謀論を追いかけた。
そうすることによって、私が得た認識は次のようなものだった。個別の陰謀論の是非や信憑性はさておき、陰謀論は「物語形成」である。物語形成とは混沌とした世界の諸現象からプロットを抽出し構成することだ。この観点からみれば、陰謀論は必ずしも無駄なことではない。
「事実を把握し、適切に判断すること」など容易にできそうもない情弱な一般庶民にとっては、「事実を把握し、適切に判断すること」へ通じるための回り道や寄り道としての陰謀論の効用はある。新型コロナウイルスパンデミックという現象の表面に翻弄され、不安になり、無駄に消耗するよりは、はるかにましではないか。